第1回の答え合わせ(その1)

Σ先生:では、みんなの解答を問1からみてこか!

ω君:了解しました。全体の解答を見ると・・・

「賛成、反対が拮抗している」

と読み取った人が多いですね。

問1の解答例:

大阪都構想に賛成の人、反対の人それぞれの割合はだいたい同じくらい」「大阪都構想についての民意が拮抗しているということ」「賛成派と反対派の割合がほぼ変わらないということ」

など

ω君:先生、一方で

「賛成が多い/やや多い」

と読み取った人も2割程度ですがいました。

Σ先生:そうやな。新聞の見出しは、同じ内容でも意図的に誘導する場合があるので注意が必要やで。

ω君:それは、どういうことですか?

Σ先生:例えば、同じ調査結果を用いた見出しでも、大阪都構想を進めたい機関が発表すると・・・

大阪都構想賛成43%、反対を上回る結果に・・・」

とすれば

「おー賛成が多いんや!」「みんな大阪の変化に前向きやな」

って読み取るように誘導できるやろ。

ω君:確かに・・・そうですね。じゃあ、逆に進めたくない機関やと

大阪都構想について、反対が41%に!」

とすれば

「4割も反対なんて、あかんやん・・・」

って読み取るように誘導できるってことですね。

Σ先生:その通り!大切なことは見出しに誘導されずに、数字を確かに読めることが大切やで。

じゃあ、次に問2にいこう。

ω君:はい!

この問題はみんな良くできてましたね。

問2の解答例:

大阪市有権者

Σ先生:これは特に問題はないかもしれんな。この住民投票時点での大阪市有権者は214万786人で、そのうちの67%やから140万人くらいが投票した、めちゃめちゃ関心の高い住民投票やったで。結局は、反対が賛成をほんのわずか上回って大阪都構想は否決されたけど・・・

じゃあ、問3にいこか。

ω君:問3は1010人と1486人とに分かれる結果になりました。正解はどっちですか?

それとも、まさかの第3の数字が・・・

Σ先生:無駄に、盛り上げんでええで!ここは設問が悪かったかも知れんけど、正解は

1486人やな

調査は、いわゆる全国の使用可能な全電話番号から、コンピューターで無作為抽出するRDD(乱数番号)方式で行われて、実際にかかったのが1486件なのでその人に尋ねているはず。最終的には、その中の1010人から得た回答データを調査に用いてるんやで。

ω君:なるほど。けど先生、いまどき固定電話ってみんな使ってるんですか?少なくとも、僕の周りに使っとる人はいませんよ・・・

Σ先生:うーん、いい質問や!このRDD方式については、色々な問題が指摘されとるんよ。それについて話したいとこやけど・・・少々長くなりすぎたので続きはまた次回に・・・

取りあえず、13時半から会議やったこと忘れとった・・・

戸締りよろしく!

ω君:おっと、強引に撤収ですね。了解です。また、お願いします!